QRコード
QRCODE
庄内・村山・新庄・置賜の情報はコチラ!

山形情報ガイド・んだ!ブログ

アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人
プロフィール
げん
げん
山形県鶴岡市生まれ。
札幌、東京と移り住み、放浪の旅をへて
東北回帰~ 奥羽越(えみしの国)を拠点
に危なっかしくも面白く生きます。

スポンサーリンク

上記の広告は、30日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  

Posted by んだ!ブログ運営事務局 at

2011年05月28日

東北の怒り―というもの


5月28日(土) 
雨がひどくなるようだ
思い切って、フィドルを弾きに行くのを休んでみる。
と言っても、実はここ2日ほど、店に行っても
タイミングが悪くて弾けていない。
(ほかの楽器のお稽古組が入っていたりして)

この頃全くブログはおろか文章を書く‘もーど’自体に入れず
欲求不満に陥っていたので、もう寝る時間なのだが
(明朝また4時出勤なので・・)書く時間を割かせてもらおう。

震災を無事生き延びておられた仙台在住の作家・熊谷達也氏
が、ちょっと前に河北新報に寄せた記事のようである
http://bcoffee.exblog.jp/15310553/
氏の小説 特に北日本の野生動物と人間とのドラマなどは素
晴らしいのだが、エッセイとなると良くも悪くも軽々しくなる。
今回も、かなり感情的な文章になりすぎているようで、ネット上
ではいろいろ批判中傷が出ていた様子である。
『なぜわざわざ、東北だけで孤立したがるのか?』など・・

「東北の怒り」といえば、怒るのが「えみし」の証左 などと(笑
わたしなども日頃うそぶいているけれど、今回の震災が生んだ
一連の事象において、東北の怒りとは何なんだろうか、と考え
てしまった。

例えば、遠いむかし、この東北一帯が平泉を拠点にした
奥州藤原氏によって統治されていた時代に、今回のような
大災害が太平洋沿岸を襲ったとすると、これはほとんど
奥州を統べる藤原氏の政治力・財力で何とかしなければ
ならなかっただろう。
この時代は関東以西の東日本は源氏、西日本は平氏が治め
ていたとして、彼らからの援助はあったとしても、主力はやはり
地元の藤原氏である。また、基本的には それで何とかできる
のがベストだと思う。21世紀の、今の東北においてもだ。
東北の災害は、東北自体が主力になって解決できるような、
そういう統率力、財力、情報力を持つのが理想だと思っている。

だから、所詮 関東以西からの助力というのは、「隣国」からの
支援であって 本来、あてにしすぎてはならないもののはず
なのである。
しかし現実には、東北は独立を長年にわたって奪われて自ら
立ち上がるだけの力を失っているため、大災害が起きれば
力を吸い取っていった「中央」に頼らなければならない。
ところが、遠い「中央」とはいろいろと通じ合わない点、食い違う
思惑が生じてきてしまう。
「東北の怒り」というのは結局、独立性を失っている事からくる
ジレンマ 自分たちの事を自分たちだけで基本的にできない憤り、
なのではないかと思う。
『なぜ東北だけで孤立するような事を書くのか』
という批判は、もっともな意見ではあるのだが、これは
「日本はひとつなのに」が先にたつ概念と、
「まず我々(東北)自ら立たねば」が先にたつ概念の衝突である。

よく海外の報道で
「日本人の忍耐強さ、礼儀正しさは 素晴らしい!!」
と賞賛される事は今回広く知られるところであり
中央の報道では「日本人の美徳ですね」と言われているのだが
我々の観点からすると、
「東北人の忍耐強さ、礼儀正しさ じゃないのかなあ?」
とツッコみたくなる。そんなハシタナイこと、声高にはしないけど。
(もちろん、支援にいらしてる隊員達、一般の方々も素晴らしい
 と思いますよ!)
つまり、それくらい意識に落差があるのじゃないか、という事だ。

ここまで書いても、「東北が云々という話じゃないんじゃないか」
とやはり批判されるかもしれない。
まあ今回「東北の怒り」と言うなら、他でもない原子力発電所の
件に尽きるのではないかと思う。結局、これが一番だろう。
これも同じように、東北が独立性を保持していて、東北自らが
選択し導入した施設だったのなら別問題だが、いかんせん
これは中央が、みずからを危険から遠ざけるために遠方の東北
に施設を置いた というあからさまな欺瞞の物象である。

ただ、東北人 つまり地域の人々がすすんで導入した という
側面もあるだろう 
もし東北が独立性を保持していたとしても、東北は自ら原子力を
推進し、結局今回のような災害で自滅の墓穴に足を突っ込んだ
のかもしれない。今回はたまたま怒りの矛先を向けられる「中央」
「東電」という敵役がいただけかもしれない。

しかし東北の経済状態を困窮に追い込み、原発を導入すれば
地域が潤う、などと人々を洗脳したのは、何の力だったのか
東北が自分たちなりの価値観で豊かさを持ち続け、自立してい
たならば、果たして原子力が東北の地に必要だとみずから考え
たかどうか・・・

「東北の怒り」 ・・・そう、東北には怒りが必要だ。
けれど、怒る事によって何を生み出せるか。
みずからの力を取り戻し みずから考え みずから動けるか

ああ えらそうな事書いたなあ。
それにしても、じっくり考えて書ける時間があるって、いいな。






  


Posted by げん at 20:28Comments(0)