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プロフィール
げん
げん
山形県鶴岡市生まれ。
札幌、東京と移り住み、放浪の旅をへて
東北回帰~ 奥羽越(えみしの国)を拠点
に危なっかしくも面白く生きます。

2014年10月15日

仙台を、あやかす号で行きながら


10月15日(水)

秋の、部屋は日中暑い。

太陽の路が低くなって、窓に陽が射し込んでくるから
である。

フィドルを弾いていたが、暑くなってしまって、やめる。
午後は出かけたいので、出かける前に弾いておきた
かったのだが
最近、フィドルは部屋でしか弾いていない
しかしここは普通のアパートだから、あまりいつでも
堂々と練習、という訳にはいかない。遅くても、夕方
19時ぐらいからは音を出さないようにしているのだ。
ところが、午後は一旦出かけてしまうと、夕方まで
帰ってくるのは、かなり難儀である。だから、出かけ
る前に と思う訳だが、日中、窓を閉め切って弾ける
のは結構、外が寒くなってからなのだ。

自転車「あやかす号」で走っていますと、
「上杉(かみすぎ)」という、仙台の都市北部の、
どちらかというと高級住宅街を通るのだが、
以前取り壊されたボウリングやネットカフェなどが
入っていた娯楽施設の建物の跡地、それに東北
大学農学部のキャンパスをいつも見ていく。

娯楽施設跡地には、マンション
東北大農学部も数年後に取り壊され、イオンという、
おなじみの巨大商業施設が作られる事になっている。

なんというか、ここを通るたびに、
仙台という町の行く末が心配になってしまう。

マンションなんて、これ以上作ってそんなに今後
仙台に入ってくる人々がいるのだろうか?
そしてイオンなんて無個性な企業(ごめん)が
どれだけのものをこの町にもたらすのか?

最近、『地方消滅』という本が、話題だ。
山形県庄内・湯の浜のうちの親父も言っていた。
「湯の浜は、じきに消滅する。」

東京一極集中をやめなければならない、と
この本は言う。
わたしも、ずっと そう思い続けてきた。
東京から仙台に移住したのは、その想いの、せめて
もの表明でもあった。
東京・首都圏に住むのは、そこが本当に好きな人、
「立脚点(あいでんててー)」がそこにある人に限られ
るべきだ・・これからの東北人は、東北に住むべし!

しかし、批判もある。
「魅力的な東京・首都圏に、人が集まるのは当然で、
この流れは決して止める事ができないだろう。」
当たり前すぎる事だが・・じゃあ、それでいいのか?
というか、何をもって「魅力的」とするのか?

町から人がいなくなる という話は
「何がないから、あなたは地元を出てしまったのか」
「何があれば、あなたは地元を出なかったのか」
と考えれば、納得できる という意見もあった。

わたしの場合、何が地元にあれば、そこを出なかっ
たか。

まず思い浮かぶのは「盛岡のような町」である。
盛岡くらいの規模、充実度、そして風土がある事。
(仙台、札幌もいいけど、ちょっと大きい)

しかし、若い時分のわたしを引き止めるためには、
さらに
@映画学科のある芸術大学
@映画制作会社
が必要だったろう。とはいっても、実際のわたしは
東京に行っても映画学科は学費が高すぎてやめ
たし、映画会社も入らなかったが(映画会社に入れ
ば映画が作れる、という時代は終わっていた
独学・自費で映画を作ろうと決めた訳だが結局、
失敗した訳だ)

よく東北大農学部の横を通りながら、
「ここに芸術大学か、映画会社でも建てばいいのに」
と夢想してしまう。
仙台にない、そして是非とも欲しいものは、その二つ
だ。カナダのバンクーバーという都市は、30年かけて
遥か南方ハリウッドから技術、人材を招き寄せて、
今やここから映画を発信するのみならず、あらゆる
文化の発信基点となっている。

昔のような映画の元気な時代は終わった、ように
見えるが、映画の力 というものは実は、いささか
も衰えてはいないのだ。

仙台に映画産業を持ってくる事ができれば、
東北の若者たちを首都圏に持っていかれる事
も「かなり」なくなるだろう、と思っている。
これは映画だけの話ではなく、途方もない雇用、
そして文化的発展にもつながる事だからだ。
そのような町には、東北だけでなく、国内外から
逆に人々が集まる事になる。
若者が求めているのは、そういう場所なのだ。

ちょいと、「映画信仰」が強すぎるかな

そんなに言うなら、自分でやればいいじゃないか
と言われるだろうけれど、確かにやろうと思った
時期はあった・・しかしいま、わたしは
「あまり大それた夢を抱くのはやめよう」
と考えるようになっている。つまり、できもしない
事を考えるのはやめよう、と。認めるのは辛かっ
たが、わたしはそういう器では、ない。

だから、わたしは今、ひたすら原稿というものを、
書いている。
いかに非力でも、何らかの形で自分を残したい
から。そして、たとえ今後、映画に手を染める事
ができるとしても、まず全てはこの「文学」なるも
のから始まるのだ と知っているから。







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この記事へのコメント
先日、下の記事を読んだんですが、それによれば若者が地域を離れる理由は、
 1.地域の良さを理解する機会がない
 2.地域の人々とつながる機会がない
 3.未来をつくる方法を学んだことがない
の3つだそうです。
なるほどなと思いました。
1.がないから他の地の方がよく見え、2.がないから他の地に行こうかと考えた時に思い留まる材料がなくなり、3.がないから他の地に未来を求める、ということですね。
仙台には東北芸工大の大学院がありますが、ここがさらにアクティブに動き出したら面白くなりそうと思ってます。

「なぜ若者の地域離れが止まらないのか? 彼らが故郷を捨てる、3つの意外な理由」
http://logmi.jp/24526
Posted by をーとも at 2014年10月23日 16:53
コメント有難うございます!
記事を拝読しました 私自身の故郷も過疎の深刻な地域なので、とてもよくわかりました。
故郷にとっては、仙台に出ようが東京に出ようが、若者を奪っていく都会には変わりない訳ですが、やはり東京は若者が戻ってこない可能性を高めてしまう、つまりアイデンティティを根底から奪う危険性が高いと、長年住んでいて痛感したのでした 地方の中枢都市というのは一旦若者達を集めるが、何か変化を与えつつ故郷との往復・交流をさせ都市・故郷両方を高め合える可能性はある ですから仙台などの都市の充実化はその意味で重要だ、と思うのです。かといって、東京に出るな、というのではなく東京で見識を深めたなら、地方都市に戻っても充分にそれを生かせる その受容力が各都市に必要、という事ですね。
Posted by げんげん at 2014年10月24日 15:32
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