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プロフィール
げん
げん
山形県鶴岡市生まれ。
札幌、東京と移り住み、放浪の旅をへて
東北回帰~ 奥羽越(えみしの国)を拠点
に危なっかしくも面白く生きます。

2016年04月25日

東北のオアシス


2007年の、ちょうど今ぐらいの季節にわたしは
東京からこの仙台へ引っ越してきたので、
そろそろ仙台10周年目が始まる という事になる。

『ゴールデンカムイ』に、北海道の季節について、
「冬が一年の大半を占め、春と秋はほとんどなく、
 夏は瞬時に過ぎ去る」
と語られる場面がある(うろおぼえ まだ単行本化
されてない箇所なので)

仙台に時たま在住(笑)の作家・伊集院静が
仙台で感じた季節の特性として「夏の短さ」を
あげていた。
わたしの場合はもうちょっと補足して
「冬は長め。春と秋は一瞬で、夏は短め」
という印象になる。

東京の場合、
「冬は短め。春と秋はそこそこ、夏は長い地獄」
という印象。
仙台と東京の間は、冬と夏の比重が逆転する
転換点と言えそうだが、わたしとしては、
夏と冬はどこも厳しいものだから、むしろ穏やかな
春と秋の短さが、仙台に来ての思いがけない印象
なのだった。

仙台はよく、「暑すぎず寒すぎず、暮らしやすい気候」
と言われるが、正直わたしはそうは思っていない。
それというのも、やはり過ごしやすい季節である春と秋
が、短いからだろう、と思う。
具体的には、東京では3・4・5月が春だとはっきり言える
のだが、仙台ではっきりと春らしいのは5月のみである。
まあ、東京の6月はもう蒸し暑くて戦慄するけれど、仙台
の梅雨は涼しいところ、確かに暮らしやすい点ではある。

ところで、意外なようなのだが、わたしは「公園」という
ものに関して、仙台より東京のものの方が気に入っている
ところがある。

わたしは吉祥寺にある井の頭公園に親しんでいたが、
こうした林の中を歩くような場所が、仙台にはなかなかない。
仙台の公園で最も古いという西公園はなんだか荒れ果てて
いるし、勾当台公園や錦町公園は小さすぎる。
北の七北田公園、東の榴ヶ岡公園は整備され過ぎている。
一番近所の、台原森林公園は林ではなく「森」過ぎて、
とても樹々の間を散歩する、という感じではない。

極めて小さな敷地ながら、最も雰囲気として近いのが、
勝山館に隣接した勝山公園だろうか。大正期までに
「森(杜)の都」の異名の元となった、屋敷杜の名残とも
言われている。ここがもっと広ければなあと思う事、しきりだ。

もちろん、井の頭公園や代々木公園の広大さは、東京という
都市の巨大さにも関係するのだろうが、実はそれ以上に
各都市の「公園観」にもよるのではないか、と思っている。
すなわち、

「東京にとって、オアシスは公園である が
    東北にとって、オアシスは都市である」

という事だ 笑 東京の人々にとっては、公園という場所は
「夢」である。自然、緑というものに、飢えているからだ。
一方、われわれ東北人にとって、「夢」とは大都市そのもの
である。自然・緑は膨大にあり、憧れの対象ではないのだ。

仙台の公園は、いわば理想とされる都市空間の一アイテム
として組み込まれている景色のひとつに過ぎない。
だから、絶対必要として実現化したという必死さ(?)に欠ける
ところがあるのかも知れない。
一方の東京では、無計画に膨れ上がる巨大都市への反発
として、オアシスとしての公園の実現と維持には相当本気で
取り組まねばならなかったろう、と想像される。地獄化する
都市に対応して、天国として具現化したのが、東京の公園
なのだ、という事ができるかも知れない・・(ほんとかね)

そういう訳なので、仙台というのは都市そのものが
「東北人の夢」なのであって、「公園」そのものなのだ、と
いう事ができるのではないか、と思うのである。
都会人を気取っている仙台人とて、いまだに飽くなき
「大都会への夢」に燃えている。基本的に、東北人は
永遠の田舎者 なのだ。

それにしても、東北人にとっての、理想の都市とは
どのようなものか?最近、20代の若き音楽仲間から
「このような活動をしている!」と教えてもらった。
http://www.s-renovation.com/
プレゼン映像と、そのナレーションは彼女の担当だ。
『地方は活性化するか否か?』を思い起こさせ、
いろいろと難題はあるだろうが、頼もしく、楽しみである。




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