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プロフィール
げん
げん
山形県鶴岡市生まれ。
札幌、東京と移り住み、放浪の旅をへて
東北回帰~ 奥羽越(えみしの国)を拠点
に危なっかしくも面白く生きます。

2018年01月28日

最近のゴールデンカムイ




4月にはまさかの禁断の(笑)アニメ化放送が始まるという
おなじみ『ゴールデンカムイ』なのですが、ここにきて最近
内容的に心配になってきたな・・という感があったので、
ちょっとこの場を借りて愚痴って?みたいと思います。

単行本は12巻にまで達し、各キャラクターの魅力は増す
ばかり、面白さも全く衰え知らず、というところですが、
ちょうど本巻あたりから
「あれ、もっといい展開あったんじゃないの?」
という箇所が目立ってきました。アニメ化も決まり、兼ねて
からの週間連載に拍車をかけた忙しさでおかしくなってる
部分もあるのかも知れません・・・弘前に住みながら隔月
連載というスローペースで描いている『ふらいんぐうぃっち』
(石塚千尋)なんか、スローすぎて生活大丈夫か?などと
心配になるくらいですが(いや、たぶん他に仕事もってるん
だと思いますが)『ゴールデンカムイ』の場合週間連載とは
いいながら、野田サトル氏はけっこう頻繁に取材のための
休載もとっており実際はやはりかなり無理もしているんだ
ろうな、というのがネット上でもファンの間で囁かれている
らしいところではあります。

では具体的にどのあたりが気になったのかという話ですが
ここからは実際読んでいる方でないと何の事かさっぱり
わからないかと思いますのであしからず・・です。
箇条書きで表しますと、こんな感じでしょうか

1.網走監獄編が意外にあっさり終わってしまった
2.インカラマッ(表紙の女性)が生かしきれていない
3.「のっぺらぼう」の退場がいくら何でも早すぎる
4.主人公・杉元の脳の損傷という展開は必要か

そもそも心配の発端は、12巻より手前の11巻目、マタギの
谷垣・インカラマッ・少年チカパシの「偽装家族」一行が、
ちょっと早く杉元一行に合流しすぎるのではないか、という
ところからでした。常に速やかにして滞りなき展開が身上の
本作のこと、その展開が遅めになる事は懸念されたでしょう
が、谷垣らの旅もまた何泊にも渡る長いものだったでしょう
から、ここはもう一人の主人公とまで謳われる?愛されマタ
ギ(笑)谷垣と、謎のアイヌ女性インカラマッの、恋愛要素
抜きでのやりとりがもっと描かれるべきだったのではないか
と思う事しきりなのであります。

インカラマッというキャラクターは、いろいろな点で斬新な
アイヌ民族の描写の中でもとりわけ異彩を放つ存在です。
その性格としては、基本的に『ルパン三世』の峰不二子
なのではないか、と個人的には思ってきました。計算高く
「女」を武器にしながら弱さを見せない・・といういわゆる
悪女の典型的イメージですが、このあたりがどうも今巻か
ら曖昧になってきてしまった印象なのです。ある程度寝食
を共にした谷垣に対しては彼が極めて誠実で勇敢な好漢
である事もあり恋愛感情を持つに至りますが、同時に谷垣
・インカラマッ両者の「弱さ」を露呈し当初の印象が変わって
しまう点が否めません。ここはまず谷垣の東北のマタギなら
ではの凄み、インカラマッのアイヌとしての含蓄という両者の
魅力をより交流させて杉元・アシリパ両者とはまた別の相乗
効果を狙うべきだったのではないでしょうか。

そして13巻目の収録となるであろう、既に連載時点では
終了している最大の山場と思われた「網走監獄」編ですが
もちろん主要人物の肝心要の動きは確保しながらも、必ずし
も多くのキャラクターを動かしきれていない、という印象でした。
秀逸なのは物語上の2大勢力である第七師団の鶴見中尉と、
囚人集団の頭・土方歳三の集大成的な活躍でしたがやはり
展開的に滞る危険はありながら、網走監獄の囚人たちを殺戮
されるままでなく、もっと面白い人物も登場させる事ができた
のではないか・・という、どこかあっさり収束させすぎの感、
消化不良が残った感がありました。

中でもやはり気になったのが、最も重要な物語の柱である存在、
「のっぺらぼう」こと少女アシリパの父・ウィルクをあまりにも瞬間
的に葬り去った点です。いくら次のページも捲った瞬間の衝撃が
ひとつのウリ?でもある作品とはいえ、彼には語らねばならない
課題が多く背負わされ過ぎていました。政治的立場ももちろん、
娘アシリパへの愛情と罪悪感、そしてインカラマッへの想いは
実際どのようなものだったのか・・本人にしか語りえない事、僅か
に言葉を交わし心を通わせたとはいえ、杉元にもとても代弁しきれ
ないものがあまりにも多かったような気がするのです。
加えて、彼の頭部を狙撃した「裏切り者」尾形百ノ介に関しても、
標的が夜中の、外のどこに出没するかわからなかった状況で
「謀略仲間」であるキロランケの遠方からの手信号合図のみで
探し当て、正確に狙う事ができたのかどうか、も疑問です。

そして、ウィルクの傍らにいた主人公・杉元もまた頭部を狙撃
され倒れました。直前にすばやく動いており脳幹は逸れました
し、また「不死身の杉元」の異名を裏切らぬ驚異の回復力と、
変態凶悪犯にして神の手をもつ名医でもある家永カノによる
手術で蘇生。しかしカリスマ狂人・鶴見中尉と同じく前頭葉の
一部損壊という障害を持った杉元には、のちのち行動の暴走
が見られるようになります・・・一体、このあとどうなるのか?

頭部を損傷した杉元についても、別の展開の可能性はあった
ような気がします。実際には記憶に異常もなく、性格も一見
変わりはなく激昂した際に見境がなくなるといった状態です
が、脳の損傷は患者の性格を一変させるという症例がある
らしく、アシリパに対する記憶も失い性格も一転して臆病に
なるなどの究極の変化も考えられたかと思います。
(ただそうなると谷垣が杉元をむりやり樺太まで連れて行く
 という不思議な展開?になりそうですが)

ともあれ、ますます目が離せない今、最も注目の漫画である
事は、キラ星のごとき漫画作品の奔流の中にあっても些かも
揺るぎありません。壮大な背景の中、一人のヒロインの存在
を巡って展開する物語の魅力は、他でもない、実在の日本の
国土を舞台とする点でかの『風の谷のナウシカ』を越えるもの
になるかも知れない・・・という事で、アニメにも相当の期待を
胸に秘める、奥羽越なのでありました。




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