年末にあったこと Ⅲ

げん

2011年01月12日 00:24


・・岩手の冬は 自然は 甘くなかった・・・
わたしはあらためて、愕然としたのであった
この夜のために、TRAD♀さんが繕ってくれたアランセーター
も着てきていたのに(爆  し しかし

@子さん「えーと 何とお呼びしたら・・」

わたし 「げん とお呼びくださひ」  爆

カウンターのマスターさんに、ギネス半パイントと、アイリッシュ
スチューをお願いするのだが、気がつくとああら不思議
なぜか@子さんのお隣に座ってしまっていた奥羽越現像(爆
彼女の横顔越しに見える、モハーさんのこころなしか不敵な微笑

(さあ この人を見よ! 聴け!今こそ)

いきなり間近に拝見する@子さんはとても美しく、声も澄んでいて
印象的・・・なーんて思っていると―とたんに始まったのは

どわっっ!?? な、なんだ!このフィドルは !!!


とても文学や、漫画では表現できない (当たり前だが
俺の持つこの楽器も、果たして同じ音が出るんだろうか・・
いや、おそらく出るのだろう きっと俺のこのフィドルも
この人に「弾かれてみたい」と思っているに違いない!

楽器自身が気づいていない力がいま、引き出されている

「ほら 君は こんなにも 自由なんだよ!」

誰もかつて聴いた事もない「歌」が火のように 龍のように舞い狂っている

悪魔の箱と異名を持つ 一度は切り倒され組みなおされた樹のかけらに

「さあ 驚かせてよ わたしを!」

激しく挑戦し かつ無上の愛を捧げているのか

(いや 余計なポエムはいらない とにかく力強い 気持ちいい!!)

いかん いま俺の真横にいるのは、まぎれもなく天・・・
奥羽越現像、固まって弾き出せなくなってます(爆
目は、彼女の指板の上を踊る左手指に釘付け
この指がまた、美しいのだ!ぉぃぉぃ

悔しいが、やはり天下の関東勢である
このような人物がいるもとでは、周りもまた磨きかけられずに
おるまい 彼女のはす向かいあたりにおられる、若い男性も
独特の弓さばきをもつフィドラーで、かつボウランも打つのだが
これがまた素晴らしいリズム、響きなのだ。

怒涛のセットが一旦終了 一息つくと、@子さん 主催らしく

「みなさん、適当に席 移動してくださいね!」
「何か見つからないの?ピック?」

などと、その場の面々を広く気遣い、リードする  と

@子さん「さあ、げんさんも」

えっ!!

現「いえ・・わたしはただ 曲を盗みに参りました・・」 爆

とか抜かして不肖、ICレコーダーを指差す

@子さん「あ、わたしもこれの青いやつ、もってます」

なんて、すっと話題をかるがる転がしてみたり 心憎いな

しかし奥羽越現像、ひたすらアイリッシュスチューに舌鼓を
打つばかり・・・なにしに来た お前(爆  
いや、しかしこれは美味い!

何曲かが合わせられたのち

@子さん「サリーガーデン、どうですか」

そう、われらが東北勢の遠距離仲間 さるさんが
愛するハープ サリーを携え腰を下ろす。
今回が関東のアイリッシュパブでは初の演奏だったそうで
緊張している様子だが、見事に弾ききる!
不思議な感じだなあ 今や関東勢の密かな人気者さるさん

なんて言ってる場合ではない

いつまでたってもこの天才の真横では、弾き出す気になれず
ついに失礼して席をたってしまい、カウンターに立ち飲みする
モハーさんのもとへ・・・すると一喝

モハーさん「あかんよ!曲出しせなあ」

                           つづく(汗






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